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「中部圏イノベーション促進プログラム」第12回講演会(1/16)

(一社)中部圏イノベーション推進機構〔会長:豊田鐵郎 中経連会長〕は、1月16日(木)、「中部圏イノベーション促進プログラム」第12回講演会をナゴヤ イノベーターズ ガレージにて開催し、約80名が参加した。
今回は、 (株)エムスクエア・ラボ 代表取締役の加藤百合子氏を講師に迎え、「イノベーションは身近に」と題して講演をいただいた。

<講演要旨>
エムスクエア・ラボグループは、静岡県を起点にさまざまな社会課題を乗り越えようとしている。農業分野では、工業生産の現場で使われてきたカイゼンの手法やIoTの活用で解決できる問題が未だ多く存在する。私は技術系のバックグラウンドを生かしてこれらに取り組んできた。
例えば、電動車椅子や既存部品を組み合わせて、圃場でも遠隔操作や自動走行可能な除草・搬送用台車を低予算で製作した。また、従来の流通網では野菜の付加価値が伝えづらいという課題に対して、上流の生産者から下流の消費者までが連携できる受発注システムと共同配送網「やさいバス」を立ち上げ、地域の野菜流通に新しい価値サイクルをもたらした。事業には地元企業の協力を得ており、産業集積ある中部地域の特性も生きている。
いのちに欠かせない食べ物のつながりは、人の信頼関係の醸成につながる。一人の母として、持続可能な社会を次世代へ伝えたいという思いから、人がより幸せを感じられる社会の在り方を追求してきた。
イノベーションの種となる課題は身近なところにもたくさん見つかる。重要なのは、課題の本質やあるべき姿をしっかり定義すること、そして仮説を立て課題解決の道筋をデザインする力である。組織内の常識や既成概念に捉われることなく、自由な発想で取り組めば、既存の技術や方法を使うだけでも課題を解決できるかもしれない。

 


デコボコ道でも安定走行可能な農業ロボット「モバイルムーバー」

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