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三田会長 年頭所感

新年、あけましておめでとうございます。会員の皆様におかれましては、健やかに新年を迎えられたことと、心よりお慶び申し上げます。
昨年は、企業にとって大変難しい経営の舵取りを迫られた一年でした。国内では、長引く超円高、高い法人税率、電力供給不安など、いわゆる六重苦に直面するとともに、海外においては、欧州信用不安、日中関係の悪化など、これまでにも増して厳しい年でした。
今年は、海外情勢の改善や内需の拡大などを背景に、当地域の景気も春先頃から徐々に回復していくことが見込まれる一方、懸念要因も多く、予断を許さない状況です。
こうした厳しい状況であるからこそ、中部圏が持つ産業や技術の底力をいかんなく発揮し、明日に向かって成長し続けていかなければなりません。
そのためには、中経連が提唱してきた、5つの次世代リーディング産業(「次世代自動車産業」、「航空宇宙産業」、「低炭素・資源リサイクル産業」、「長寿ヘルスケア産業」、「観光産業」)に加え、地域に根差した地場産業や農林水産業の振興・育成が不可欠であります。
また、グローバル化の潮流が加速する中で、中部圏の企業が国際競争に打ち勝っていくためには、長い歴史の中で育んできたものづくりのDNAに豊かな想像力を重ね合わせ、新たな価値の創造に果敢に挑戦し、「ものづくり」をステップアップさせていくことも必要です。
これらを実現させていくためには、産学による連携を強化し、高度な技術力や多様な価値観・世界観を持った人材を育成する「人づくり」を着実に推進していくことが重要です。
さらに、人口減少の進展、大規模災害への備えや既存の社会資本の劣化、またリニア中央新幹線の開通などの時代の変化を見据えつつ、国内外の人々が「住んでみたい、行ってみたい」と思う魅力と個性に溢れ、都会と豊かな自然が調和した「地域・街づくり」に取り組んでいく必要があります。
今年、中経連は、会員の皆様をはじめ、中部5県の産学官の連携を一層強めてまいります。そして、『行動する中経連』として、「ものづくり」、「人づくり」、「地域・街づくり」の取り組みに弛まぬ努力を続け、『世界から注目される中部』の実現を目指し、わが国の発展に貢献してまいりたいと考えております。会員の皆様には、従来以上のご支援、ご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
最後に、今年一年の皆様のご健勝とご活躍を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

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