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「第17回中部産業振興協議会」を開催(10/29)

中経連は10月29日(月)、「第17回中部産業振興協議会」を名古屋市内にて開催した。
本協議会は、産・学・官が一体となった広域的組織として、先端技術を有する企業・研究機関の誘致、新技術・新産業の育成等を推進する目的で設立された。
今回は「中部圏のイノベーションを促進するための機能づくり、人材育成について」をテーマに意見交換を行った。 

豊田会長の挨拶の後、竹中副会長が代表発言として、「中経連は、今年から中部圏イノベーション促進プログラムを開始した。今後イノベーションが起こる環境を強化していくために、中部圏におけるイノベーション拠点に必要な機能と人材育成のあり方について、課題等の認識を共有し、中部全体として動いていくべき方向性を見いだしていきたい」と述べた。
続いて、中経連事務局より、「中部圏イノベーション促進プログラム」の進捗状況を説明した。その後、2つのテーマについて意見交換を行った。 

テーマⅠ「イノベーションを促進するための拠点に求められる機能」では、中部圏における拠点の必要性と拠点に求められる機能の案を提示。参加者からは、「起業を目指す若者にとってロールモデルとなるような若手起業家や専門家と気軽に交流・相談できる機能の必要性」「拠点の設置に向けて産学官が連携して行動を起こすことの必要性」「人の交流が盛んな地区に拠点を設けることの重要性」などについて意見が出された。 

テーマⅡ「イノベーション力強化に向けた人材育成のあり方」では、中部圏におけるリカレント教育や多感な時期からの起業家的な精神を養うための教育の状況などを説明。参加者からは、「初等中等教育段階での行動力・発想力を鍛えることの重要性」「起業に対する親世代への理解促進」「リカレント教育の重要性」「IT人材の確保と育成強化」など、さまざまな意見が出された。 

意見交換のまとめとして、テーマⅠについては、イノベーション拠点の必要性には賛同を得るとともに、拠点に求められる機能は参加者の意見を踏まえてより具体的に検討を進めていくこととした。テーマⅡについては、産学官それぞれの立場で対応すべき役割・責任を果たすとともに、今後、関係者が連携して人材育成に対するアクションを強化していくこととした。 

最後の所感で、佐々木副会長は、「大企業の姿勢がベンチャー振興に対する阻害要因の一つになっている可能性を踏まえ、ベンチャー支援には事業の目的や取り組みの方向性が正しければ、細かなことに口を出さず事業の行く末を見守ることが重要」と述べた。
安形副会長は、「イノベーションの促進には自動車産業に代表される縦の系列より横の系列の強化が必要」と述べ、さらに、中小企業などにおける事業承継問題を解決することで、イノベーション人材が数多く輩出される可能性を示唆した。
豊田会長は、「起業家になるためには周りからの人望の厚さが重要であり、こうした点を多感な時期から教えることが必要」と訴えた。 

最後に、今回の意見交換を踏まえて、今後も産学官が一体となって中部圏のイノベーション力強化に取り組んでいくことで認識が一致した。

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信州大学  半田副学長

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名古屋工業大学 江龍副学長

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