2025.3.13
プレスリリース / 提言・報告 / 経済調査
一般社団法人中部経済連合会(会長:水野明久、以下「中経連」)は、本日、報告書「ライブ公演の中部圏誘致による若年層に魅力あるまちづくり」(以下「本報告書」)を策定しました。
わが国が現在、人口減少や東京一極集中に伴う地方の人手不足に直面する中、中部5県の人口移動はいずれも転出超過となっており、特に、20~30代女性の東京や大阪への流出が著しく、対策が急がれています。
愛知県の調査結果によれば、愛知県で居住経験のある若年女性は、東京圏で暮らす理由として「働く場所の魅力」を挙げたほか、「娯楽や文化面における街の魅力」を重視しています。
例えば、コンサートや演劇、お笑いなどのエンタテインメントのライブ公演は、東京と大阪に集中しており、若年層などを惹きつける吸引力となっています。
他方、中部圏では現在、音楽ライブ会場の中心であった日本ガイシホールや名古屋市国際会議場センチュリーホールなどが改修工事に伴い休館しており、二極集中の流れを加速させる虞があります。
このような中、今月20日に名古屋市港区に開業する「COMTEC PORTBASE」(最大収容人数:約2,250人)のほか、今夏に控える「IGアリーナ」(名古屋市北区、最大収容人数:約17,000人)のオープンは、バンテリンドームナゴヤなどとともに、当地にアーティストを集め、ファンをはじめ多くの人々を呼び込むチャンスと考えております。
本報告書では、「ライブ公演の開催による地域への波及効果」をはじめ、「中部圏世帯のライブ公演に対する消費意欲の傾向」、「愛知県内におけるライブ公演会場の実態」などを考察した上で、聖地巡礼などの「推し活遠征」に焦点を当てた施策の可能性や、アリーナ開業を契機とする官民・広域連携による当地へのライブ誘致の期待などについて整理しました。
中経連は今後、多くの関係者に本報告書をお届けし、同じ認識のもと、エンタテインメントの充実を通じた当地の魅力向上に向けて力を合わせることで、中部圏への人流増加と地域活性化に貢献してまいります。
別紙:報告書「ライブ公演の中部圏誘致による若年層に魅力あるまちづくり」
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