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経済委員会、エネルギー・環境委員会共催 第2回講演会「カーボンニュートラル実現に向けた産業構造の転換について」(9/14)

9月14日(火)、経済委員会およびエネルギー・環境委員会は、京都大学大学院地球環境学堂/経済学研究科教授の諸富徹氏を講師に迎え、「カーボンニュートラル実現に向けた産業構造の転換について」と題する講演会をオンライン形式にて開催し、委員長の勝野副会長をはじめ約170名が参加した。

諸富氏は、経済学の視点から、カーボンニュートラルに必要な資本主義経済の構造転換やカーボンプライシングの必要性などを解説した。
特に、資本主義の形態においては、「年々非物質化し、人材、無形資産の重要性が増しており、ものづくり産業としても、ものを売り切り顧客との関係が切れるより、ものを売ることを通じて顧客との関係性を取り持ち、以後、その顧客に継続的なサービスをする方が、収益が大きくなる」と述べた。具体例として、欧米や日本における製造業のサービス化について説明した。
また、カーボンプライシングに関しては、平均実行炭素価格の上昇がむしろ投資を拡大する欧州の事例を紹介するとともに、実施に当たっては、素材産業の脱炭素化には国家による投資補助金も必要であるとの考えを示した。
中部経済圏に対しては、ものづくりに強みを持ちつつ、サービスにも強みを持てるようになるよう、脱炭素の取り組みだけでなく、デジタル化やサービス化をはじめ、変化すべきだと期待を寄せた。
最後に、脱炭素に関して日本が世界をリードするため何をするべきかという質問に対し、ルール形成における国際的な議論への積極的な参加と消費者動向をしっかりと捉えることの重要性について言及した。

 

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