2026.3.18
活動報告
中経連は2月20日(金)、日本経済団体連合会(経団連)および東海商工会議所連合会(東海連)とともに「東海地域経済懇談会」を名古屋市内で開催した。「『投資牽引型経済』への転換を目指して」を基本テーマに、勝野中経連会長、筒井経団連会長、嶋尾東海連会長をはじめ主催団体の会員約200名が参加した。概要は以下のとおり。
筒井経団連会長 挨拶要旨
<投資牽引型経済の確立>
わが国経済は持続的な成長に向けてまさに正念場にあり、不透明な情勢の中にあっても、潜在成長率を1%台へと引き上げていくことが極めて重要である。そのためには、設備投資や研究開発投資、賃金引上げを含む人的投資を通じてさらなる成長を生み出す「投資牽引型経済」の確立を目指していく。
その具現化に向け、「科学技術立国」の実現、税・財政・社会保障の一体改革、地域経済の活性化など7分野を主要政策分野として重点的に推進する。特に労働改革では、ベースアップを「賃金交渉のスタンダード」と位置付け、東海地域の企業に対しても、賃上げモメンタムの定着に向けた積極的な検討と対応をお願いしたい。また、各地域の経済団体や政府と連携し、「新たな道州圏域構想」の実現も目指していきたい。
<2027年国際園芸博覧会への協力>
昨年開催した2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)への多大なご協力に対し、改めて深く感謝申し上げる。今後は横浜で開催される2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO2027)の成功に向け引き続き皆様の理解と支援をお願いしたい。
懇談概要
懇談会では、「産業競争力の強化」「活力ある地域づくり」の二つのテーマに、中経連の大島副会長が「オープンイノベーションの促進」、柘植副会長が「国土強靱化に資する社会資本整備(上下水道・工業用水道)」について問題提起した。

≪大島副会長 発言内容要旨≫
中部圏は、これまでに「ものづくり」において培ってきた成功体験が通用しない大きな分水嶺に立っており、オープンイノベーションを通じて新しい価値を生み出すことが不可欠である。その実現には、経営層自らが先頭に立ち、「挑戦と失敗」を許容する企業文化を形成し、企業マインドを変革していく必要がある。こうした文化が地域全体の「当たり前」として定着し、常に新しい挑戦が生まれ続ける地域へと進化していくことを期待している。
≪柘植副会長 発言内容要旨≫
全国で上下水道や工業用水道などのインフラの老朽化が進み、基盤が限界に近づく中、事故も相次ぐ深刻な状況にある。中経連では、「維持更新と耐震化の加速」および「財源の確保」を求める緊急提言を行った。特に老朽化が深刻な工業用水道は、効率化や法律改正を含めた国の支援拡充が不可欠である。財政や人員不足に直面する地方自治体を支え、将来の経済や社会生活への甚大な影響を防ぐため、引き続き国への働きかけを強めていきたい。
中経連が問題提起した内容を受けて、経団連からはイノベーション創出、新たな価値創出に資する国際標準戦略、社会基盤の強化などに向けた説明が行われた。
最後に、中経連の勝野会長が閉会挨拶を述べ、懇談会は盛会裏に終了した。

懇談会後に開催した共同記者会見の様子。(右から)勝野中経連会長、筒井経団連会長、嶋尾東海連会長。