2026.3.13
活動報告
中経連は、中部圏各地域における会員の声を事業活動に反映させるとともに、会員間の交流を促進させることを目的に、今回初めて伊勢市内にて「三重・中南勢地域交流会」を開催し、会員企業ならびに事務局役員13名が参加した。自由懇談では、「産業・経済」「人材」「観光・インバウンド」「防災」「イノベーション」などをテーマに地域や業界の実情ならびに中南勢地域の将来展望について意見交換を行った。中経連では、今後も各地域で同様の交流会を順次開催していく。
<<参加者からの意見>>
<産業・経済>
・南勢地域は北勢地域に比べて人口減少のスピードが非常に速いほか、製造業も少ないため、地域活性化の糸口を見出しにくいのが現状である。
・事業承継税制は、承継後の煩雑な報告義務や厳格なルールがハードルとなり、活用が進んでいない。
・低炭素型コンクリートの導入など、経済合理性の乏しい脱炭素施策が中小企業の経営を圧迫している。
<人材>
・地域の産業を支える人材を育成する職業高校では、進学や就職先に愛知県三河方面の企業を選択する生徒の増加が課題となっている。地元企業と生徒との交流を強化するとともに、賃金格差の是正が急務であると考える。
・外国人社員の定着には、日本語検定や技能資格の取得を昇給・賞与に反映させるなど、成長意欲を刺激し、努力を正当に評価する仕組みの構築が有効である。
・当地域で自社のIT子会社を設立してもエンジニアの確保が困難であるため、都市部の優秀な人材を「副業」で活用するモデルは、非常に有用であると考える。
<観光・インバウンド>
・伊勢神宮を「聖地」と尊ぶ精神と観光地化によるオーバーツーリズムへの懸念が地域で交錯しており、慎重な対応が求められる。
・リニア三重県駅からの二次交通の脆弱性により、リニア中央新幹線開業の効果を地域全体へ十分に生かしきれないおそれがある。二次交通の利便性向上に資する交通ネットワークの構築が不可欠である。
<防災>
・年末年始などの時期は、観光客が定住人口の数倍に達し、災害時の非難誘導や安全確保に懸念があるため、官民一体となった実効性のある対策を早急に講じる必要がある。
・災害時の避難施設の整備は進んでいるが、実際の運用(車椅子利用者の搬送、自治会との連携など)を想定した実地訓練が進んでいない。
・現場レベルでは、避難所の相互提供や民間施設の開放など、地域独自のBCP(事業継続計画)に基づく連携が始まっている。
<イノベーション>
・日本特有の「実績重視」の出資姿勢がスタートアップの初期資金調達を困難にしているため、成功者が次へ投資するサイクルの構築が必要である。
・スタートアップやイノベーションの拠点は誕生しているが、地域内でビジネスが自走するためのネットワークはまだ弱いと考える。
