2026.3.13
活動報告
中経連は、名古屋商工会議所、中部経済同友会、愛知県経営者協会とともに、日本銀行名古屋支店長の上口(かみぐち)洋司氏を迎え、「最近の金融経済情勢と今後の展望」と題した日銀講演会を開催し、勝野会長をはじめ約250名が参加した。
要旨は以下のとおり。
当地経済は、米国の通商政策等の不確実な外部環境に晒されつつも、緩やかな回復を続けている。企業の業況判断は、バブル期以来の高水準に達しており、実体経済面での力強さが示されている。世界経済に目を向けると、AI関連需要の拡大を背景としたIT関連企業による巨額の設備投資などが、成長の大きなエンジンとなっている。
内外情勢を踏まえ、昨年12月、日本銀行は物価上昇率2%という「物価安定の目標」の持続的・安定的な実現に向け、政策金利を0.75%程度に引き上げる決定をした。これは景気にブレーキをかけるものではなく、経済活動を支えつつ金融緩和の度合いを適切に調整するプロセスであり、今後もデータに基づいて慎重に判断される。
中長期的な観点で見ると、人口減少や少子高齢化にどう対応していくかが、当地の課題である。持続的な成長のためにはイノベーションの創出が必要であるが、当地にはこれまでにも幾多の逆境を乗り越えてきた実績がある。その過程では事業ポートフォリオを組み替えながら大きく成長してきた企業も多い。重要となるのは成功体験に捉われない「起業家魂」である。
当地にはSTATION Aiに象徴されるスタートアップ支援の土壌も整いつつある。産官学金の連携をさらに深化させ、当地の底力をイノベーション創出へ繋げることで、日本経済の再生を力強く牽引していくことを期待する。

上口 支店長
