・開催日　10月29日（水）
・参加者　委員長の安藤(隆いる伊賀上野城下町(三重県伊賀市)を視察した。伊賀市の担当者から観光まちづくり事業の説明を受けた後、「にぎわい忍者回廊ＰＦＩ^※１事業」の一環として開業した伊賀流忍者体験施設「万川集海(ばんせんしゅうかい)」のほか、ホテルや物産店、図書館^※２を有した複合施設「旧上野市庁舎ＳＡＫＡＫＵＲＡ ＢＡＳＥ」、古民家を再生活用した宿泊施設「ＮＩＰＰＯＮＩＡ ＨＯＴＥＬ 伊賀上野 城下町」をそれぞれ視察した。
伊賀流忍者体験施設「万川集海」および「旧上野市庁舎ＳＡＫＡＫＵＲＡ ＢＡＳＥ」では、伊賀市が主体となって、工夫を凝らし、事業を推進することにより、地域が一体となった施策が展開されていた。
「ＮＩＰＰＯＮＩＡ ＨＯＴＥＬ 伊賀上野 城下町」では、地域に点在する空き家となった古民家を宿泊施設やレストランとして有効活用することで面的な整備を図り、まち全体をひとつのホテルと捉えることで地域の回遊性を高め、町に賑わいを取り戻す斬新なアイデアが取り込まれていた。この取り組みは、空き家の減少や歴史的資源・伝統文化の継承につながる効果も期待されている。
今回の委員会は、地域の歴史的・文化的資源を活用することの効果をはじめ、魅力あるまちづくりに向けて、官民が連携し地域が一体となって取り組むことの重要性を再認識する機会となった。また、他地域に横展開できるような事例を数多く学ぶことができ、大変有意義な視察会となった。中経連では、今後も中部圏の観光振興に資する情報発信を強化していく。

※１ Private-Finance-Initiativeの略。地方公共団体が発注者となり、民間の資金と経営能力・技術力を活用し、公共施設などの設計・建設・改修・更新や維持管理・運営を行う公共事業の手法。
※２ 図書館は2026年４月開館予定。