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公正取引委員会委員長による講演会(7/19)

7月19日(水)、中経連は、公正取引委員会より委員長の古谷一之氏を講師に迎え、「公正取引委員会の競争政策について」をテーマに講演会を名古屋市内にて開催した。
古谷氏は「人口減少や少子高齢化などの課題を抱える日本が経済成長を維持し、持続可能な活力ある社会を実現していくためには、公正で自由競争の確保を前提としたイノベーションによる付加価値の創造が必要不可欠である。『競争なくして、成長なし』が我々の基本スタンスである」と述べた。また、「事業者の経済活動によって生まれる付加価値が市場を通じて適切に分配される公正な競争環境を整備することも重要であり、我々は『成長と分配の好循環を支える役割』も担っている」と強調し、近年の独占禁止法違反の事例や実態調査の結果などを紹介した。
一方、競争政策が直面する課題として、①適正な価格転嫁のための環境整備、②フリーランスに係る取引適正化、③デジタル市場におけるルール整備、④グリーン政策と競争政策の4点を取り上げ、各課題に対する公正取引委員会の取り組み状況・今後の方針について説明した。とりわけ、グリーン社会の実現に向けては、今後、専門の相談窓口を通じ、事業者などの問い合わせに丁寧に対応することで、独占禁止法や競争政策の面から、公正かつ自由な競争環境を確保し、事業者等の取り組みを後押ししていく考えを示した。その上で、「グリーン社会の実現に向けた取り組みは、基本的に独占禁止法上の問題とならない場合が多いが、万が一、違法性の懸念を感じる際には、早めに相談してほしい」と呼びかけた。

 

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