日本経済の現状は、一昨年の世界同時不況以降、各国政府の積極的な経済対策の効果などにより、中国などアジア向けの輸出が増加し、最悪期からは脱出した状況にあり、最近の政府の景気判断でも、「景気は着実に持ち直してきている」と判断されております。
しかしながら、デフレの進行や厳しい雇用情勢に加え、海外では、資源価格の上昇、ギリシャなど欧州諸国の一部の国で、大幅な財政赤字を背景とした信用不安が表面化するなど、決して予断を許さない状況にあります。
一方、中部地域についても、同じく輸出の増加などから生産が増加傾向にあり、最悪期は脱したものの、水準としてはまだまだ回復したというレベルにあるとは言えず、海外景気の動向次第では、再び悪化に向かう懸念が強まっています。
こうしたなか、政府におかれては、景気の「持ち直しの動き」をより確かなものにして、「自律的な力強い回復軌道」に乗せていくため、内外情勢の変化に迅速かつ柔軟に対応し、適切な経済運営を求めてまいります。
一方、私ども経済界としても、新たな需要や雇用を創出するための自助努力に努めていくとともに、自らの足元をしっかりと固め、将来を見据えた基本設計図を描いて、これを着実に実行に移して行くことが大切であると考えております。
中経連といたしましても、今年度は、「中部 新生への挑戦」をスローガンに、中部地域の今後の発展に向けて、産業振興や社会資本整備、環境問題などの各種事業に精力的に取り組んでまいります。
なかでも、産業振興に向けた産学官連携体制の強化、中部国際空港の二本目滑走路などの社会資本の整備・強化、中部州の実現に向けた取り組みに加えて、今年10月には名古屋で「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)」が開催されることもあり、中経連としても、COP10に関連する事業を進めてまいりたいと考えております。
本年度も、地域の経済団体として、皆様方に現実的にお役に立てるべく、「行動する中経連」として課題に立ち向かってまいりますので、会員の皆様のご支援、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
平成22年5月
社団法人中部経済連合会
会 長 川 口 文 夫