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会長コメント

2015.06.08

第4回定時総会 三田会長挨拶

わが国経済は、アベノミクス効果により、デフレ脱却、景気回復、日本再興に向けた動きを続けていますが、昨年度は、4月の消費税率引き上げの影響が予想より長く続き、また、急激な円安の進展による原材料価格の上昇も加わり、やや伸び悩んだ1年ではなかったかと思います。
このような中、中部圏では、自動車関連など輸出企業が多いことから、円安・原油安もあり、生産活動が活発に行われ、多くの企業で業績が向上し、雇用・所得環境も改善いたしました。加えて、赤崎先生、天野先生のノーベル賞受賞、リニア中央新幹線の着工、MRJのロールアウト、燃料電池車「MIRAI」の発売など、他地域から、『中部は元気がいいねー』と言われるほど、全国の中では良い状況ではなかったかと思っております。
また、6月5日には、G7サミットが伊勢志摩で開催されることが決定しました。三重県の知名度向上や観光客の増加につながるとともに、こうした動きが中部圏、昇龍道エリアに拡がることを大いに期待しております。
しかしながら、景気回復が、まだ、大企業や大都市に留まっていることは否めません。中小企業・地場産業では、『急激な円安が、原材料や建設資材の高騰、エネルギー価格の上昇につながり大変厳しい』などの声も、多く聞かれます。
今年度に入り、2か月が過ぎました。ベースアップ・賃金引き上げを行う企業が昨年度より増え、株価も2万円を超え、また、中経連のアンケートによる景況判断も良くなってきておりますが、各産業・各地域で企業業績が更に向上し、設備投資・勤労所得・消費の増加につながる「経済の好循環」が、早く・広く・実感できるようにしていかなければならないと思います。
そのためには、アベノミクスの「第3の矢」である成長戦略の推進が大変重要であります。政府には、施策の充実、スピード感を持っての実行を、強く願うところでありますが、経済界自らも、積極的な事業展開やイノベーションを推進するとともに、地域の産業を活性化させ、生産性を向上していくことが重要であると思っております。

少子・高齢・人口減少時代を迎え、そして、東京一極集中が進む中、政府は、多様な地域社会の形成を目指し、「地方創生」を日本再興戦略の柱として推進しております。昨年12月には、地方創生の目標と、各地域における地方創生に向けた取り組みを支援するための政策パッケージ「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が策定されましたが、現在、中部圏の各自治体においても、地方版の「人口ビジョン」および「総合戦略」の策定が進められております。
中部圏の発展に向け、地方創生に取り組むことは、中経連にとっても、非常に重要なテーマであります。わが国経済を支える、航空宇宙産業や次世代自動車など、次世代の「ものづくり産業」のみならず、観光や農林水産業の振興、人口減少時代に対応した、災害に強く、住みやすい「まちのコンパクト化」の推進、地域間を効率良く結ぶ、交通ネットワークの整備促進、そして、産業や地域を支え、グローバルやローカルで活躍する人材の育成、女性の活躍促進など、多様な人材の育成についても、力を注いでいく必要があります。
中部圏の、各地域での検討の状況をしっかり把握し、連携して、地方創生に取り組んで行きたいと思っております。

今年度の中経連は、昨年度策定した「中期活動指針ACTION 2020」の中で描いた、「世界最強ものづくり地域」、「日本一住みたい訪れたい地域」、「日本一働きやすく人材豊かな地域」を目指した活動を行ってまいります。
具体的には、グローバルな視点とローカルな視点を踏まえ、経済の活性化と地方創生を図っていくため、
◆「ものづくり」では、航空宇宙産業・次世代自動車など次世代を担う産業の振興や、中堅・中小企業の活性化に取り組むとともに、地域発展の一翼を担う観光産業の振興を目指す「昇龍道プロジェクト」を支援・推進してまいります。
◆「まちづくり」では、東京一極集中の是正、リニア効果を広範囲に拡げる「まち・地域づくり」を推進するとともに、広域的な交通ネットワークの整備促進、中部圏のゲートウエイであり、インバウンド増加にも資する、中部国際空港の二本目滑走路の実現に向け、積極的に活動してまいります。
◆「ひとづくり」では、産学連携を一層推進し、産業界も大学教育に積極的に協力して産業・地域を支える人材の育成に取り組んでまいります。

最後に、国内においては、景気回復・経済発展、地方創生、財政健全化など、海外との関係では、TPP、中国、韓国との関係、中東情勢など、様々な課題が山積しております。このような中、わが国経済を牽引していく「魅力と活力溢れる中部の実現」を目指して、企業、大学、地域、行政などと、幅広く意見交換を行うとともに、連携を強化し、積極的に活動してまいりたいと考えております。
引き続き、会員・皆さまの一層のご支援・ご協力をお願い申し上げます。

以上

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