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北欧・オランダ経済視察団(8/17~25)報告

中経連は、8月17日(土)~25日(日)の9日間、豊田会長を団長、水野副会長・犬塚政策議員を副団長、小川専務理事を団事務局長とする総勢36名の経済視察団を、北欧3カ国(スウェーデン・デンマーク・フィンランド)・オランダに派遣した。

今回の経済視察は、AI・IoT時代における物流・インフラの最前線の状況について、日系現地進出企業ならびに現地企業の取り組みを体感し、現地の生の情報を収集するとともに、現地経済の発展と将来性を考えることを目的とした。訪問先では、各テーマの現状・課題について聴取し、団員からは経営者の立場から活発な意見交換が行われ、多くの知見・理解を深めることが出来た。

 

スウェーデン

1.Toyota Material Handling Europe社(TMHE社・豊田自動織機現地法人)

CEO&PresidentのMatthias Fischer氏、SVP SupplyのKristian Björkman氏による挨拶の後、雲内会長より会社概要の紹介、谷口副社長よりR&Dにおけるトピックスの説明を受けた。その後、博物館およびR&Dセンタ―の視察、工場見学を行った。
TMHE社の前身であるBT社は1946年に設立され、2000年に豊田自動織機が買収。現在TMHE社は、欧州市場22%を占める業界2位の規模を誇り、年間約10万台の産業車両をスウェーデン、フランス、イタリアの3拠点で生産している。スウェーデンでは約8万台を生産しており、稼働データを収集し、通信システムを利用して、お客様に走行時間や稼働率などさまざまな情報を提供する「テレマティクスサービス(稼働管理システム)」を全機種に標準装着し、ビジネス拡大を目指している。工場内の人と自動搬送車を組み合わせた製造ラインに、団員は先進的な印象を受けた。

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                                                          TMHE    R&Dセンター

デンマーク

2.A.P.モラー マースク社

コペンハーゲンに本拠を置く、世界最大の海運企業。「IoT、Data and AI」に関する取り組みとブロックチェーンに対応した「出荷ソリューション(TradeLens)」の開発に関するプレゼンを受けた後、隣接する博物館の見学を行った。

TradeLensは、次世代の国際貿易プラットフォームとしての世界標準を目指し、IBMのブロックチェーン技術を用い、プライバシーや機密性を損なうことなくトランザクション(複数の処理を一つの処理として実行)を確立・共有できるよう設計されている。各国の関係者(運送会社、海運、フォワーダー、港湾運営者、ターミナルオペレーター、内陸輸送、税関当局など)は、この仕組みを利用することで、IoT、温度制御、コンテナ重量といったセンサーで計測したデータを含む出荷書類をリアルタイムにやり取りできる。これらのイノベーションを活用し、2025年にはトータルロジスティクスサプライサービス事業を売上比50%とし、現在75~80%を占めるコンテナ船事業とのベターバランスを目指している。

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オランダ

3.ファンダランデ社(豊田自動織機現地法人)

CEOのRemo Brunschwiler氏より歓迎挨拶と会社概要の紹介、CTOのVincent Kwaks氏より技術的説明を受けた後、イノベーションセンターの見学を行った。
ファンダランデ社は、物流ソリューション業界におけるリーディングカンパニーであり、そのシステムは多くの配送センターや物流倉庫に採用され、顧客の支持を得ている。同社は空港システムの信頼性も高く、世界600カ所の空港で採用され、大規模空港TOP20のうち、14の空港に導入されている。2017年に豊田自動織機のグループ会社となり、相互供給、イノベーション、研究開発のシナジーをグローバルに実現し、持続的で収益性の高い成長を目指している。AIを活用したロボットによる自動化やデジタル化、コンベアと組み合わせた次世代の自律走行型AGV(無人搬送車)などにより、労働力不足や利便性追求ニーズの増大への対応に挑戦している。市場が急速に伸びる環境下において、技術高度化のスピードアップとプロジェクトの品質、納期管理が重要であると団員は認識した。

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4.DHL社 アムステルダムハブセンター

Benelux DHL Parcel CEOのWouter van Benten氏より会社概要の紹介を受けた後、配送センターの視察を行った。DHL社は、著しい進化を遂げているe-Commerce顧客への対応を図るため、ファンダランデ社の設備を導入し、オランダ南部に現状比3倍の仕分け能力を持つハブセンターの立ち上げを進めている。また労働力不足に対して、宅配ボックスを使ったセルフピックアップ・センディング、オンラインでの見積り・トラッキング、スマート眼鏡・ロボット導入による倉庫内作業の効率化・自動化、IoTを活用した配達ルートの最適化などに取り組んでいる。さらに、環境課題への取り組みとして、自転車や電気自動車での配達、風力・太陽光発電の活用など、2050年までの脱化石燃料を目指している。
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5.APM Terminals社 (ロッテルダム港)

Managing DirectorのJan Buijze氏の説明を受けながら、コンテナターミナルをおよそ50分間バスで巡った。海上輸送は、世界の物流の90%を占めており世界経済に大きな影響を与えるが、APM Terminals社は、世界58カ国に74のターミナルを運営している。ガントリークレーンの遠隔操作化・自動化、ヤード内のコンテナ移動に自動搬送車を導入するなど、省人化・効率性を追求している。

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フィンランド(エアポートセールス)

6.フィンランド航空

犬塚副団長、小川団事務局長、(株)JTB中部広域代表名古屋事業部長の内海氏、中部国際空港(株)の山口氏・岡田氏の5名でヘルシンキ・ヴァンダー空港内本社を訪問し、President&CEOのTopi Manner氏ら経営幹部と面談した。新機材導入による 座席増のお礼とともに、通年のデイリー運航実現と、インバウンド促進を中心とする、共同マーケティングの施策継続を依頼した。

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